久しぶりの更新となってしまいました。
今月のおすすめは
下関の大雪山と題して大雪山プーアル茶の紹介です。
おすすめのページにも書いていますが、大雪山プーアル茶は最近になって「発見」されました。
この発見された茶樹群は700年以上前に拉祜族や布朗族によって広げられたといわれています。
現在の茶園では挿し木によって増やしていきます。
これはもっとも確実で、成長も早く、収穫も早く見込めるためですが、この大雪山で見つかった茶樹は種で増やされたことに特徴があります。
では、挿し木と種では何が違うの?
挿し木で増やしたものはいわゆる「クローン」となり、もともとの茶樹とまったく同じ遺伝子を持った茶樹に育っていきます。
一方で種で増やしたものは、種一つ一つが違う遺伝子を持つこととなるので多様性が生まれます。
単一な茶樹でない、微妙な違いが大雪山プーアル茶のおいしさを生み出しています。
(大雪山に限らず古くから続く茶園などにこのタイプは見られます)
大雪山プーアル茶には独特の風味があります。
どのような特徴であるかといわれると、やはり言葉で表すのが難しいのですが、
孟庫大雪山餅茶 明前春尖によく現れています。
クセとも取れる風味だったので、以前は同じシリーズである
孟庫七子餅茶 孟庫春尖のほうが飲みやすく、好みだったのですが、その後の熟成による変化によってこのクセがちょうどいいアクセントとして「はまって」きました。
一方の
下関金絲沱茶 大雪山 尚品は大雪山茶であり、下関茶となります。
沱茶で知られる下関茶廠ですが、いくつものグレードの沱茶を作っています。
定番沱茶として作られる沱茶の中ではこの金絲沱茶が最もグレードの高い沱茶となります。
そしてこの2017年の金絲沱茶は與新業公司の特注品として大雪山茶葉で作られた金絲沱茶としても特別製となっています。
もちろん良茶なのですが何せ2017年製、そのおいしさを引き出すにはもうしばらくの時間が必要です。(逆を言えば、ぜひ今のうちにお手元に!)
一方で今月新発売とした
宝焔牌 金絲大雪山緊茶は金絲沱茶と同じオーダーで作られた熟茶ですが、こちらの評判も上場です。
出来立てですでに飲み頃である熟茶なので、すでに評価されておりじわじわと値を上げてきています。
紹介ページにて「こっくりとしたコク」と書いていますが、この口感は独特でおいしさを引き立てています。この大雪山緊茶も大雪山プーアル茶のおいしさを表現したプーアル茶といえるでしょう。
ぜひ一度お試しください。
ちなみにプーアル茶作りはユネスコの世界農業遺産に登録されていますが、大雪山の一連の発見もその中に含まれていて、その中でも最も標高の高い茶樹群とされています。