今月のおすすめは宮廷プーアル茶です。
世の中にはたくさんの宮廷プーアル茶があります。
それらはとてもおいしいもの、首を傾げるものなどなどさまざまです。
(宮廷プーアル茶に限ったことではないのですが)
宮廷プーアル茶とは一般に宮廷級茶葉を使用して作られた熟茶を指しますが、
この「宮廷級茶葉」が実は曲者です。
宮廷級茶葉とは大変細かな若芽を指します。
しかし、その基準は茶廠次第でどうとでもなってしまいます。
うまみの乗った新茶の小さな若芽が本来的な宮廷級茶ですが、すっかり味の抜けた茶葉であっても茶廠画が「これは宮廷級茶葉である」と宣言してしまえばそれまでです。小さな若芽であればぱっと見ただけでは見分けがつきません。
そしてもうひとつ宮廷プーアル茶でカギとなるのが熟茶の発酵技術です。
ごく小さな宮廷級茶葉を発酵させて作られる宮廷プーアル茶では茶葉が小さいため発酵状態の管理が難しくなります。
近年は発酵技術が進んできたとはいえ、誰もかれもが上手に作れるとは限りません。
微生物発酵を伴う熟茶作りには難しさが伴います。
ここで熟茶作りについて振り返ってみましょう。
熟茶作りの核心は、均一に、程よく茶葉を発酵させるところにあります。
一枚の茶葉の外側、中心部をともに同じように発酵させるには技術がいります。
それを解決するために取られた方法が例えば茶葉の裁断です。
茶葉を裁断してちょうどいいサイズにすることで発酵度が満遍なく揃うようにしました。
一方で、茶葉がごく小さい宮廷プーアル茶では裁断した茶葉よりもそのサイズは小さくなります。
熟茶を作る際は一山500kgあるような茶葉を一度に、均一に発酵させますが、宮廷茶葉のようなごく小さな茶葉をムラなく、いい塩梅に発酵させるには純粋に発酵技術が必要となってきます。
長くなってしまいましたが、上に書いた二つのポイントが重要です。
・茶葉のグレードについてしっかりと基準を持っていること
・熟茶作りの技術が備わっていること
=信用できる茶廠の宮廷プーアル茶であること
を基準に選ぶことをお勧めします。
(宮廷プーアル茶だけでなく一般的な熟茶にもいえます)
ということで
今回紹介の宮廷プーアル茶、どちらもおいしいですよ!