ご無沙汰しています。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
最高級プーアル茶とは何か?という内容の話です。
より正確には最高級茶とは何か?という話というべきかもしれません。
長いのでいくつかに分けて書いていきます。
まず第一に、「最高級」とされるのはその茶葉の品質によります。
最高の茶葉を使用していることが最高級プーアル茶の必要条件です。
次に最高のプーアル茶といってもそれぞれ目指す味があり、そのために必要な茶葉も異なります。
より具体的にはみると、まず茶廠が異なると、お茶づくりが異なり、仕上がりの味わいは大きく異なります。そして同じ茶廠であってもブランドが異なるとやはり味作りは異なります。
以上を踏まえて最高級プーアル茶についてみていきましょう。
易昌號
歴史に名を残す銘茶であり、昌泰茶業のフラッグシップである易昌號。
その特徴は易武山の野生茶葉、野放茶葉にこだわった最高級プーアル茶ですが。易昌號の本質的な特徴は「野生種」にこだわり「作られた」プーアル茶であるといえます。
プーアル茶に使用される茶樹には大きく二種類、野生種と栽培種の二つがありますが野生種はミネラル分が多く、その分味わいが強いとされ、また自然に生える茶樹が元となっているので栽培種のような画一性がなく豊かな味わいのプーアル茶になります。そんな野生茶葉にこだわっています。
そして、「作られた」という表現も非常に重要です。
易昌号は茶農家から買った茶葉から作られますが、その茶葉はたとえば易武山の一芽二葉の野生茶葉であればいいというわけではありません。
それぞれの茶農家から規格を分けて仕入れられた茶葉はそれぞれブレンダーによりテイスティングされそれぞれの評価とともに分別されます。
そしてブレンダーが易昌号の味の設計図に沿ってそれぞれの茶葉をブレンドして作りあげます。
味作りの基本としてはクリアな味わいと香り高さで、そして甘みがあります。
このように最高の茶葉と最高のお茶づくりの技術を合わせ作られたものが易昌號になります。
庚辰記念餅
昌泰が2001年から2003年の間に作った記念餅系列は同じ昌泰茶業でも易昌号が野生種にこだわりがあるのに対し、記念餅は春摘み若芽、それも一芽一葉の非常に多い一芽二葉プーアル茶になります。
易昌号のような味の設計図に基づき、ブレンドによってその味を実現していくアプローチとは異なり、最高の味わいの茶葉を味わうデザイン、単一茶葉の風味を味わい尽くす作りになっています。
<つづく>