最近は生茶ばかりを飲んでいる。
今月のおすすめであるが、もともとは下関春尖一級茶をメインで紹介するものを考えていた、冷たいプーアル茶を飲みながら。
すると今年は冷たいプーアル茶にやけにはまってしまい、どんどん夏は生茶の気分が高まってきた。
いろいろな生茶を冷たくして飲んでみる。
ますますはまる。
そんなことを繰り返しているうちに、今年の夏は冷たい生茶かなとの確信へと至った。
そんなわけで今月のおすすめとして冷たくしていただくプーアル茶を紹介している。
氷で冷やす、水出しする、そして湯冷ましとなってからいただくの三つである。
作り方が違えばそれぞれおいしさも変わってくる。
ちょっと濃く入れたプーアル茶を一気に氷で冷やすとしゃっきりとメリハリの利いた仕上がりになる。
冷蔵庫でゆっくりと水出しにしていくとすっきりと上品な仕上がりとなる。
湯冷ましにしていただくといつものプーアル茶の違った表情を見つけることができる。
それぞれおいしい楽しみ方なのでぜひ一度お試しください。
アイスプーアルにするのであればおいしい氷を使いたい。
氷に熱いプーアル茶をかけるのでその氷が溶けていく。溶けた氷は当然プーアル茶の一部となっていくので氷に変なにおいなどがついていたら台無しだ。なので、長い間冷凍庫に眠っていた氷は避けたい。新鮮な氷、しかも一度沸騰させて湯冷ましにしてから凍らせたものでもあればいいが、手間もかかるのでおいしい氷がベスト。
水出しプーアル茶は水の味がそのおいしさに影響を与える。すっきりと仕上がる水出しプーアル茶なのでなおさらである。水道水の味は一概によしあしはいえないが、一回沸騰してカルキなどが抜けた湯冷ましであればよりよい。それよりも手っ取り早くおいしい水を使えばやはりこちらもベストである。
ちなみに注意点(?)として水出しプーアルに使用する茶葉には向き不向きがある。
たとえば今回水出しプーアルで使用した
福禄寿喜 沱茶と同じ下関茶廠の沱茶であっても、
X0402 下関緑盆沱茶 甲級 特製は向かない。
この違いは茶葉に辛味があるかどうかの違いなのだが、水出しプーアル茶では抽出される成分が限られるので、辛味を強く感じるようになってしまいバランスが崩れてしまう。では、どのようなプーアル茶がいいのかといえば、苦味を出さないように製茶されたプーアル茶のほうが冷たくして飲むのには向いているし、下関緑盆沱茶であってももう少し年数がたってまろやかに落ち着いてくればおいしくいただける。
最後の湯冷ましプーアル茶は行ってしまえばただのさめたプーアル茶である。
いつもどおりにおいしいプーアル茶を淹れればおいしくいただける。ここでは飲むほうの意識を変えることが大事である。冷めたプーアル茶として飲むのか、冷ましたプーアル茶を飲むのか。
意識が変われば新しいおいしさが見つかる。
となんか話が難しくなってしまった気がするので今回はこのあたりで。
難しく考えなくてもどれもおいしくいただけます。